治療器具各種〜はり(鍼)
こちらでは当院で使用するはり(鍼)各種を紹介します。
▼使い捨て鍼各種
当院で主に使用する使い捨て鍼です。
上から
使い捨て銀鍼(0.20mm×40mm)、
シャープペンの芯(太さ0.50mm・比較用)、
使い捨てステンレス鍼(0.16mm×40mm)、
使い捨てステンレス鍼(0.20mm×50mm)、
使い捨てステンレス鍼(0.20mm×60mm)、
SJてい鍼(刺さない鍼)
です。
0.50mmのシャープペンの芯と比較して頂くと、その細さがよくお解りいただけるのではないかと思います。
なお、美容鍼では、使い捨てステンレス鍼の0.12mm×30mmと0.16mm×30mmを使います。
▼特殊鍼(小児鍼)各種
当院に備えている特殊鍼です。
上から
バネ式てい鍼、
バチ鍼、ローラー鍼、
長刀鍼、圓利鍼、
刺絡鍼、
三稜鍼、
SJてい鍼、
です。
これらは全て刺さない特殊な鍼で、三稜鍼・刺絡鍼以外は一般には子供さんの治療用の器具です。
ただ、過敏な体質の患者さんに利用したり、広い面積の緊張をとる場合などに応用する事もあります。
いろいろな形がありますが、実際に使用する機会が多いのはSJてい鍼と刺絡鍼、三稜鍼くらいです。
SJてい鍼
鍼の両端が丸くなっている刺さない鍼です。過敏な方や冷えの程度が強くて治療を受ける力が弱っている方などに使います。
写真の物は全てステンレス製ですが、最近先端部分のみ銀製の「SJ銀てい鍼」も導入しました。
▼皮内鍼
絆創膏で肌に数日間はりつけておく皮内鍼という特殊な鍼です。
当院では一本一本滅菌パックされている鍼をその都度開封して使います。
急性の痛み症状に著効をしめすことがあります。当院では急性の痛みに対する治療以外に、持続刺激の為
に利用することもあります。
専用ピンセットで皮下に平行に刺し入れ、絆創膏で固定します。
皮下の感覚受容器がない部分へ刺し入れますので、痛みはありません。逆にチクチクと痛みがある物は
効果がほとんどありません。
上は皮内鍼を行っている写真です。
左から順に皮内鍼を皮下に刺し入れ、皮内鍼の頭に枕になる下張りの絆創膏を張り、上から上張りの
絆創膏で固定しています。
左は張り付けて置いた皮内鍼をはがしたものです。
少し解りづらいですが、二枚の絆創膏に皮内鍼の頭がしっかり固定されているのが解ります。
帰宅後に、はがれた場合やはがした場合も、しっかりと絆創膏に固定されてるので、そのまま皮内鍼
が行方不明になることはありません。
円皮鍼
皮内鍼と同様に張り付けて持続刺激を行う鍼です。皮内鍼の変わりに使用する事があります。
絆創膏から垂直に0.3mm程度鍼が飛び出している構造で、皮内鍼とは鍼の向きが90°異なりますがその分鍼の長さが短くなっています。
皮内鍼と同様に、皮下を刺激する為の物ですので、痛みはありません。
▼注射針との比較
銀鍼と注射針とを比較してみました。
写真の注射針は0.80mm×38mmのもので、銀鍼は0.20mm×40mmです。
ライター、シャープペンの芯などとも比較して太さの違いなどがお解りいただけるでしょうか。
上の写真は注射針と銀鍼の先端の比較写真です。
注射針の先端が筒を切って、竹槍の先端の用に整形されているのに対して、銀鍼の先端が鈍角に近いことがお解りいただけると思います(右の模式図を参考にして下さい。)。
一般的な鍼灸治療用鍼の先端は鋭角ではなく、鈍角に仕上げられています。極端な表現をするならば、先端部は丸くなっているのです。
注射針は皮膚や組織を切る為に刃物として作られていますが、鍼灸治療用鍼は組織を傷つけないように押しのけて進ませるために鈍角に作られています。
また、上の写真ほどアップにすると、鍼灸鍼(0.20mm)とシャープペンの芯(0.50mm)との太さの差がどれほどの物かお解りいただけると思います。