積聚治療で冷えを取る 鍼灸(はりきゅう)専門治療院 本町北はり灸院(鍼灸院(針灸院):富山県富山市呉羽町住吉744)

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はり・きゅうの操作

 本町北はり灸院で行っているはり・きゅうの具体的な操作を説明します。

はりの操作

 はり治療の技術は、治療の考え方によって千差万別です。
 一言で「鍼をする」と説明してみても、その内容が「クギのような太い鍼を深々と刺す」物なのか「髪の毛のような細い鍼を皮膚に触れさせるだけ」の物なのか実際治療を受けてみるまで分かりません。

 そこで、まずは当院で「鍼をする」と言った時に行う、実際の鍼の扱い方について説明したいと思います。

基本のはり−押入法(圧迫法)による刺針−

 当院のはり治療は、原則として使い捨ての銀鍼(太さ0.20mm×長さ40mm)一本で行います。

刺鍼

 上の写真の用に、銀鍼の先端をツボにあて、左手で鍼を支えながら右手で鍼の頭を持ち、無理に鍼を刺し入れようとはせずに、ツボを「鍼の弾力で押す」という操作を繰り返します。

 鍼の先端でツボを押しながら入れて行く方法なので、押入法と呼ばれます。
 ですが、積極的に鍼を体内へ刺し入れるということをせず、皮膚の弾力と鍼の弾力に任せて刺激を繰り返すだけなので、場合によっては全く刺さない場合もありますし、スーっとツボにのみ込まれて行く事もあります。

 積極的に鍼を刺し入れないのは、積聚治療で行う鍼の操作が、筋肉への直接的な刺激ではなく「気の操作」を行うことを目的にしている為です。

 刺すときの痛みはほとんどなく、いつの間に鍼が入ったのか分からない場合が多く、患者さんから、「何をされているのか分からなかった」と言われることもあります。

 また、鍼の目的が気の操作である以上、気が動けば鍼が身体に刺さる必要はないので、全く刺さずに治療する場合もあります。

 過敏な方や治療を受ける力が弱っている方の場合は、銀鍼ではなく、てい鍼(刺さない鍼)を使って同様の操作を行います。

 当サイトで、単純に「鍼をする」と表現したときには、この基本のはりの事を指しています。

 なお、はり治療というと、たくさんの鍼を刺して置いておく「置鍼(ちしん)」を思いつく事も多いと思いますが、当院では一箇所ごとに鍼が身体に与えた影響を見ながら治療を進めて行きますので、鍼を刺したまま置いておくという事はほとんど行いません。

接触鍼(せっしょくしん)

 主に、お腹や背中、肩などで行う事が多い操作です。

 これは、上記の押入法と同じような手の使い方で「鍼の先端を皮膚に触れさせるだけ」という操作を繰り返して行う物です。

 積聚治療では、まず身体全体を落ち着かせる基本中の基本の治療として、腹部接触鍼という、お腹にこの接触鍼を行う治療を最初に行います。

 基本のはりと同じで、痛みは全くありません。

接触鍼の鍼の動き

接触鍼の鍼の動き

単刺(たんし)

 補助的な治療として部分的な筋肉の緊張や痛みなどを和らげたい時に、使い捨てのステンレス鍼を使って行う操作です。

打入

 操作の目標は、筋肉や神経の緊張緩和であって、気の操作ではないので、素早く鍼を刺入する為に、この操作の際には日本の鍼灸院で一般的に広く行われている「管鍼法(かんしんほう)」で鍼を行います。

 また、目標が筋肉なので、全体に鍼を刺す深さは深くなります。痛みはあまりありませんが、「響き」という独特のしびれるような感覚や重痛いような感覚を感じる事があります。

刺絡(しらく)

 三稜鍼(さんりょうしん)(刺絡鍼)という先端が三角形になっている鋭い鍼で小さな穴を開け、滞っている邪気を抜き取り気の循環を改善する鍼法です。

井穴の刺絡
刺絡後の点状出血

 主に、手や足の指先で写真のように爪の角に行います。その他、肩・頭・くびなどにも行うことがあります。

 三稜鍼で邪気を抜き取る穴を開けると、写真のように少量の出血をみることがありますので、血液が出なくなるまで邪気を絞ります。

 使用済みの三稜鍼は、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)で滅菌処理をした後に再利用しますので、感染の心配は一切ありません。

 なお、当院で行う刺絡は、国立身体障害者リハビリテーションセンターの芦野先生の指導をうけたもので、瀉血行為とは全く異なる物です。

 効果的な鍼法ですが、これも補助治療の一つなので必ず行うわけではありません。

灸頭鍼(きゅうとうしん)

 ツボに鍼を刺した後に、もぐさの塊を鍼の頭に取り付けて燃やす特殊鍼法です。

灸頭鍼

 主に、部分的に冷えが強い場合に、腰やお尻、肩などに行います。

 補助的な鍼法なので、必要な場合にのみ行います。

きゅうの操作

 ここでは当院で行っている色々な灸法を紹介していますが、これら全てを一度に行うわけではありません。

 積聚治療ではお灸は補助的な治療と考えています。色々な方法がありますが、あくまで補助なので、その方の体質に合わせて適当な方法を選んで行っています。

透熱灸(とうねつきゅう)(点灸)

 きゅうの基本になる操作です。もぐさをゴマ粒〜米粒程度の大きさにまとめてツボに置き、熱を浸透させるように直接皮膚の上で燃焼させる灸法です。

点灸の点火

 皮膚の上で、直接もぐさを燃やしますので、一瞬チリッっとした熱さがあります。

 これを平均3〜7壮(個)づつ、主に腰や背中などに行います。

知熱灸(ちねつきゅう)

 親指の先程の大きなもぐさを燃やし、熱さを感じた時点で取り除く柔らかな灸法です。

知熱灸熱感

 熱く感じた時点で皮膚から取り除きますので、猛烈な熱さはありません。温かく、熱がじわーと浸透してくるようなお灸です。

 主に腰に3〜10壮程度行います。

棒灸(ぼうきゅう)

 たばこ状にもぐさを丸めたもので、先端を燃やしてツボを照らすようにして温める灸法です。

棒灸

 知熱灸と同様に、熱くなったところで場所を移しますので、じんわりと温まる感じがするお灸です。

井穴(せいけつ)の糸状灸(しじゅうきゅう)

 指先にある井穴というツボに行う極々細いお灸です。

井穴の糸状灸

 全身に大きな影響を与える治療ですが、場所が場所だけに、かなり熱い場合が多いです。行う場合は様子を見ながら1〜3壮程度行います。

井穴(せいけつ)の棒灸(ぼうきゅう)

 井穴を棒灸で温めます。

井穴の棒灸

 主に、足の指先で、爪の角左右合計20ヶ所に行うことがあります。

へその塩灸(しおきゅう)

 へそを塩を土台にしたお灸で温めます。

塩灸

 冷えが強く、虚弱な体質の方、疲れが強い方などに行います。