[30代女性 プログラマー]
▼左の肩甲骨の内側から背中に痛み、左腕に重い痛みとしびれが出る。
▼18歳くらいから肩こりは感じるようになった、4〜5年前に就職してから痛みが増したように思う。
▼2〜3日前から強く痛むようになった。
▼腰痛、生理痛、冷え症、排便時に出血することがある。軽い便秘。
▼全体にやせ形の体形。足先が冷えて、ふくらはぎに軽いむくみがあり、さらに脈を見ると腎・心包に陰実が現れており、腹部もへそ周辺が軟弱で痛みがあり、下腹部にも痛みがある事から、左肩から腕に掛けての痛みは強い冷え(陰虚)から来る上実症状、冷え症や腰痛・生理痛も冷えが原因と判断しました。
▼典型的な上実下虚の症状ですが、軽い痔疾の疑いも出ていることから冷えの度合いは年齢の割に深い印象を受けました。
▼なお、肩から腕にかけての症状は、現代医学的には「頚肩腕症候群」と呼ばれる症状といえます。
▼まず肩周辺と腰の緊張を確認しながら基本治療をしっかりおこない、補助として腰周辺に少し多めに灸をし、足下と下半身の冷えを取るために、失眠(かかとの真ん中のツボ)にも灸を加えました。その上で、肩・首周辺の緊張している部分を数カ所ステンレス鍼で直接治療しました。
▼9月12日から治療を開始、
▼9月14日(2回目)-前回治療の翌日から胸椎2番〜3番の間位に痛みが出てきた。左腕のしびれも残っている。
▼9月21日(3回目)-左腕のしびれはあまり感じなくなって来た。腰と背中に重い痛みを感じるようになった。4日ほど便秘している。
▼9月28日(4回目)-左肩のコリ、左腕のしびれは気にならない。前回治療後に排便があった。
▼10月5日(5回目)-仕事が忙しかった。左肩が痛い、背骨の際が痛む。少し左腕にしびれがある。
▼10月19日(6回目)-大体体調はよい。仕事がつらくなければ良好。便秘は少し落ち着いた。
▼概ね肩の症状が落ち着いた事と、仕事での使いすぎへのケアとして自宅近辺での治療を希望されたので、近隣の先生を紹介して治療終了としました。
▼治療後3回目まで、背中や腰に新たに痛みを感じるようになる変化が起きていますが、これは新しく痛みが生まれたのではなく、表に現れていた強い症状がとれ始めたことで、ぼやけて気付かなかった症状を感じるようになったもののように思います。
▼肩周辺の筋肉が硬くなっているのに、「全く肩こりを感じない」という患者さんがたまにおられますが、そういう患者さんの中には、治療が進むことで肩コリを理解できるようになる方がいます。
▼この例も、そういう隠れていた症状が順番に顔を出してきた例だろうと思います。
▼学生時代から肩こりが現れていることや、冷え症・生理痛などもあることから、長年の身体を冷やす生活習慣のツケが強い症状になって現れた症状だったように思います。
▼まだお若かったので比較的早期に強い症状はとれましたが、生理痛や便秘・排便時の出血などの症状は完全にとれて切れていませんでしたから、生活習慣をあらためなければ、今後冷えが子宮内膜症や子宮筋腫などの婦人科疾患へ発展したり、不妊として現れてくる心配もあるように思います。
▼できれば、もう少し長期的にケアしたかった例でした。
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